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第2のニクソン・ショックはあるか
2013年4月10日 産経新聞 第2期オバマ米政権の外交チームの最近の言動を見ていると、かつてのニクソン・ショックのような日本頭越しの米中接触が訪れそうな懸念を禁じ得ない。 若い人には分からないかもしれないが、ニクソン・ショックとは、1971年に、従来、日本の対中接近を抑え...
今一度、集団的自衛権の論議ただす
2014年3月10日 集団的自衛権をめぐる議論も最終局面を迎えつつあるようだ。 私はこの問題を40年来論じてきたので、今更付け加えることもないと思っていたが、最近、各方面から種々の質問を受けて、もう一度解明しておいた方がよい点があると思うに至った。...
「靖国問題」はこれきりにしよう
by 岡崎久彦 on 2014年1月14日 首相の靖国参拝の報を聞いて、心の中の霧が晴れたように思う。もうこれで良いのだと思う。 国民の大多数も同じ感情だったと思う。直後の世論調査では69%が参拝を支持し、安倍晋三内閣の支持率も上昇したという。...
「己を責めて他を責めぬ」矜持を
by 岡崎久彦 on 2013年12月 2日 安倍晋三内閣による戦後レジーム脱却の一つとして、道徳教育が論じられている。戦後教育のどこが戦前と違うのだろうか。私自身は最後の旧制高校生で大学も途中から海外に行ったので、偏向教育の実感が殆(ほとん)どない最後の世代である。今でも...
知られざる多国間協議の陥穽
2013年7月31日 5月の訪米の際、朴槿恵韓国大統領は米議会で次のように演説した。 「北東アジアには平和と協力の機構を建設すべきである。悲しむべきことに、この地域の経済は相互の連携を深めているが、歴史から発する意見の相違は広がりつつある。過去に盲目な人は未来を見ることがで...
米国防費のピンチをチャンスに
2013年7月17日 米国予算の強制削減が実施された。1年前までは、いずれは妥協が成立すると思われていた。しかし、医療保険制度改革で一歩も譲らないオバマ大統領の強い意志が背後にあったのだろう、民主党は社会保障、医療で譲らず、小さな政府を信奉する共和党は増税を許さず、先行きは...
世界における日本人
2013年6月4日 日本人とは一体何者なのだろうか? それが最近改めて問われたのは、東日本大震災以来である。 在日米軍は、大震災と津波の報に接して、時を措かずに「ともだち作戦」を実行した。現地の交通が途絶しているなかで、沖合に空...
オバマ第二期政権を迎えて
2013年4月16日 賢臣に親しみ小人を遠ざけしは、此れ先漢の興隆せし所以なり。小人に親しみ賢臣を遠ざけしは、此れ後漢の傾頽(けいたい)せし所以なり。 (出師表) アメリカでは大統領選挙でオバマが再選され、閣僚の陣容を一新したが、これについては一抹の危惧を禁じ得ないので...
訪米から見えた保守の優先課題
2013年3月11日 安倍晋三首相の訪米は成功だったといえる。 少なくとも失点は全くなかった。そして、首相がアメリカに伝えようとしたメッセージ、すなわち「日本は帰ってきた」は十分米国側に伝えられたといえる。 ≪対米で今後楽観許さぬ要素も≫...
Japan’s Step toward Normalcy
by Hishiko Okazaki on 2013年2月26日 Following the launch of a new Cabinet under Prime Minister Shinzo Abe, certain elements in Japan and...
「安倍日本」どこが右傾化なのか
by 岡崎久彦 on 2013年1月 8日 安倍晋三内閣の成立を迎えて、内外に、日本の右傾化を懸念する声があるという。 <<まだまだ平和ボケを脱せず>> 私にはどうもそれが理解できない。客観的に見て、日本は右傾化どころか、まだまだ、世界の常識からはずれたパシフィスト(日本語...
陸奥宗光シンポジウム 基調講演
2013年1月 8日 ■極めて近代的な人間だった 戦前の日本の歴史観を支配していたのは薩長史観です。封建時代で真っ暗だったのを薩長が明治維新をして、世の中をいっぺんに明るくしたという史観。それが戦争中は皇国史観になり、戦争に負けて、米国の占領史観に変わった。占領史観は、日本...
米国のアジア回帰は本当に続くのか
2013年1月7日 日本にとって最大の関心事はオバマ政権のピボット政策、すなわちアジアへの軸足移動政策が続けられるかである。それについて私はまだ100%の自信を持っていない。 ご都合主義だった対中政策 ピボット政策は、ひとえにヒラリー・クリントン国務長官の努力のたまものと言...
「戦後レジーム脱却」に、再び
by 岡崎久彦 on 2012年12月 4日 選挙の行方はまだ分からないが、安倍晋三首相の突如辞職という悪夢のような一日から、5代の内閣を経て再び安倍内閣を迎えることになりそうである。 当時、安倍内閣は、米国の初期占領政策とその後の共産系プロパガンダを受けた国内左翼勢力によ...
“アラブの春” 激動する中東
2012年11月12日 収まらない「アラブの春」 不安感が広がる「アラブの春」 2010年12月、チュニジアで始まったアラブの春はまだ収まっていない。 シリアでは反政府勢力の抵抗と政府の弾圧の間に激烈な戦闘が荒れ狂い、また、エジプトでは、選挙で選ばれたモルシ大統領の政府の政...
Two missed opportunities for Japan in island disputes
November 12, 2012 Since I have been requested to express my views on the territorial issues concerning the Takeshima islets and Senkaku...
提訴で「竹島恒久化」に待ったを
2012年9月 5日 竹島、尖閣諸島などの領土問題について、昨今、いろいろな機会に意見を述べてきたので、ここで考えをまとめてみたい。 お断りするが、外務省とは何の連絡も取っていない。関係部局があまりに忙しそうなので、近づくのを遠慮している。 ≪実効支配覆す武力行使不可能≫...
情けない「お国のため」なき自民
by on 2012年8月20日 消費税法案の成立は近来にない快挙である。 ただ、年来一貫して自民党支持の私として、最後の段階で自民党が解散の予定明示を要求したゴタゴタは頂けなかった。自民党は最後には合意して良識の党たることを示したが、途中では公明党の方がよほど立派な印象を...
野田氏よ、今後も「大事」をなせ
by 岡崎久彦 on 2012年7月 4日 【正論】元駐タイ大使・岡崎久彦 野田氏よ、今後も「大事」をなせ 外国紙の日本政局論評は往々にして半可通や紋切り型の民主主義説教が多いが、英誌エコノミストが最近こんな分析をしている。 <<「大連立作動」と英誌分析>>...
中国はもう反日デモはできない
【正論】 2012年6月6日 薄煕来事件は、中国内政に、日中関係に、そして、米国の対中政策にも、表面に表れた以上の深い影響を及ぼしている。 それは、この秋の中国共産党の権力継承の障害となるような事件ではないかもしれない。そういう表面的なことは、中国共産党がビシッと抑えて、影...
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